昭和歌謡あれこれ Vol.13 あいざき進也「恋のペンダント」 | 茶々吉24時 ー着物と歌劇とわんにゃんとー
本日2回目の更新です。
私がパーソナリティを務めさせていただいている
エフエムあまがさきの番組
「昭和通二丁目ラジオ」木曜日。

昭和の歌をお送りする番組です。
今年度から、昭和歌謡のちょっと不思議な歌詞を掘り下げたり、
その曲の思い出を語る時間を設けています。

そのきっかけとなったのが あいざき進也さん。
私の中で突然のあいざき進也ブームが巻き起こったのでした。

『昭和のアイドル あいざき進也リバイバルマイブーム』
(茶々吉24時 2018年4月7日)

子ども時代にはよくわかっていなかったけど、
今この歳になって聞くと面白い「昭和の歌詞」を
番組内で深堀りするコーナー。

マイブーム到来で、今年度中、毎月第1週目は
必ず あいざき進也さんの曲を深堀りすることに決めています。
そのことを、あいざきさんファンの皆さんが
告知しあってくださっているようで、
番組が始まる前から、たくさんのメッセージをちょうだいしました。
ありがとうございます!

皆様の予想通り、
昨日取り上げたのは『恋のペンダント』でした。
リクエストしてくださったかたもありがとうございます。

普通、楽曲というのは一つ一つが単独の作品です。
ですが、私は妄想たくましく、
あいざき進也さんのデビュー曲と二曲目の主人公を
勝手に同一人物とみなし、成長を見守ってきました。

おさらいすると、
世界一好きだと自負している彼女が、
他の人と歩いているのを黙ってつけ歩くしかなかった
『気になる17歳』
その彼女と肩を並べて歩き、
お誕生日も聞き出し、
ペンダントを贈りたいなんて思えるまでになった
『シンデレラは6月生まれ』
さあ、その後どうなったかを『恋のペンダント』で見ていきましょう。
上の文章のタイトル部分をクリックすると、
それぞれの深堀りページに飛びます。
お時間に余裕のあるかたは
先にお読みいただいくと、
この先をよりお楽しみいただけます。


『恋のペンダント』
(作詞:一ツ橋けい子 作曲:井上忠夫 編曲:荻田光雄)

 ビキニスタイルが さまになる君さ
 日焼けした 胸もとで
 チラついている 白い肌


ご存知でしたか?
この曲を紹介した昨日7月5日はなんと!

あなたもスタンプをGETしよう


だったのです。

昨日、車に乗り、エンジンをかけると同時にカーナビが
「今日はビキニの日です」
と言ってくれて、初めて知りました。
偶然にも、ビキニの日当日に
ビキニスタイルが さまになる君さ
から始まるこの曲を紹介することにしたなんて、
ハンドルを握りながらテンション上がりました。
これぞ運命ですわね。ムフフ。
もちろんそれについてのメッセージもいただいておりましたよ。

運命はさて置き、やるじゃないですか!
引っ込み思案な彼が夏デート、
海かプールかは知らんけど、彼女はビキニですってよ!!

実際の時系列でいうと、
1974年に発売された『気になる17才』(1月)、
『シンデレラは6月生まれ』(5月)と
1975年7月に発売された『恋のペンダント』の間には
『君におくる愛のメロディー』
『思い出のバイオリン』
『恋のリクエスト』
の三曲が挟まれているのですが、
この深掘りコーナーではそんなの無視しちゃいます。

昭和40年代、ビキニを着る女性はまだ多くなく、
目立つ存在でした。
彼の目にも眩しく映ったことでしょう。
すでに日焼けしている胸もとに、
一箇所白い肌があるぞと。
それがなんなのか、もうおわかりですよね?

君にぴったりさ 僕のペンダント
長い髪 持ちあげて
甘い笑顔に かけるんだ


日焼けした肌に一箇所残る白い部分は、
ずっと身につけているペンダントトップの痕。
プレゼントしたいと言っていた
ペンダントを本当に贈ったのですね。
どこで買ったのでしょうか。
お店の人に相談したりしたのでしょうか。
引っ込み思案の彼のことだもの、
さぞドキドキしたでしょう、偉いぞ!
リボンはもちろん「オレンジ」色ね。

そして自分の手で彼女の首にかけるんですね。
彼女はロングヘアーか、フムフム。
あいざきさんファンからいただいたメッセージの中には、
この彼女のモデルに言及されているものもありました。
当時あいざきさんと同じ事務所に所属していた
初代クラリオンガールではないかと。
それってアグネス・ラムちゃんですよね?!
確かにビキニがさまになるし、髪は長いし。
あいざきさんと二人でいたら、目立ちすぎ!
一つの曲でこんなに話が広がるなんて、楽しいなぁ。

次に行きましょう。

COME ON COME ON
熱い胸に
COME ON COME ON
押しつけるのさ
抱きあった ときめきを


私はこの部分のプッチ(あいざきさん)の歌い方が好き。
カモン カモン 熱い胸にぃぃぃ⤴️と、
音をせり上げるように歌っておりまして、
歌の中の「彼」の弾む心を感じます。
ここはぜひ注意深く聞いてくださいね。

二人がピトッとハグすると、
ペンダントが肌に押しつけられると。
夏の日差しで汗ばんでもいるでしょうし、
ペンダントが肌に貼りつく感じ、わかりますねぇ。


夏が過ぎたら君の
焼けた肌に残る
まるくて白いあとは
ペンダントにこめた
愛のしるし おゝゝ


デートしていながら、
夏の終わりを想像してニマニマしている彼。
今が一番楽しい時なのでしょう。

肌に吸いついて 君を離さない
一緒だよ 寝る時も
夢の中まで ついて行く


曲が発表された当時は聞き流していたこの歌詞、
深掘りのため聞き直して、驚愕しました。
肌に吸いつく?!!
君を離さない?!

告白もできず、いじいじしていた草食系男子が
いつの間にこんな肉食系に変身していたのか?!
でもしばらく考えたら、これはペンダントのことやなとわかりました。
主語なしで使われることの多い日本語って、
時に誤解を生みますわ。

「進也くんにもらったペンダント、
 寝る時もつけてるヨ」
とでも言ってもらったんでしょうか。
ペンダントがピタンと肌に貼りついて
一晩中僕のこと考えてくれるはず、
夢の中にも僕は現れるからねって、
こっぱずかしいけど青春ですなぁ。

ちなみに、私くらいの歳になると、
ペンダントは汗で胸もとに貼りついてしまうんですが、
若い彼女の場合、肌のキメが細かいせいで貼り付くのかも。
若いって良いなぁ〜!!

COME ON COME ON
熱い耳に
COME ON COME ON
くちびる寄せて
くり返す 好きだよと

※2回繰り返し


最高に盛り上がっているところに
水を差すようで恐縮ですが、
私は彼の保護者の立場で、
とっても不安を覚えます。

ダイレクトに「好きや好きや」言い過ぎるのも
考えものじゃないですか?
言われる立場としたら、最初はそりゃ嬉しいと思うんです。
でもそのうち、それが当たり前になりませんか?
そして「他に言うことないんかいな」となったりしませんか?

私は駆け引きができないタイプですが、
小説や舞台を見ていたらわかりますやん。
恋愛は、順風満帆より障害がある方が燃えると。
ストレートに好きだと言い続けるよりも、
わざと怒ってみたり、甘えてみたり、
変化球を投げる方が恋は長続きするように思うのよねえ。
(for example:郷ひろみ『洪水の前』

基本的にあいざきさんの歌の「彼」は
純で真っ直ぐすぎる気がする。
いつか傷ついちゃうんじゃないかと心配しちゃうなぁ。


それでは『恋のペンダント』をお聞きください。
YouTubeからお借りしました。
アップ主さま、ありがとうございます。


来月の第一木曜日の歌詞深掘りでは、
ストレートに好きだ好きだと言っていた「彼」のその後を追うつもりです。


余談ですが、ペンダントといえば『赤毛のアン』。
ギルバートもアンにペンダントを贈ります。
ギルバートは自分が贈ったハートのペンダントが、
アンの首のくぼみ(鎖骨がつながる部分)に
すっぽりおさまっているのを見ると嬉しくなる……
というシーンがすごく印象に残っています。
純真な男子がペンダントに寄せる思いは古今東西共通なのかも知れません。


昭和歌謡のちょっと妙な世界観を深堀りした内容のブログは
「昭和あれこれ」というテーマにして投稿します。
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茶々吉24時 テーマ別記事一覧「昭和あれこれ」

個別に読むならこちらをどうぞ。

第1回 あいざき進也「気になる17才」
第2回 郷ひろみ「花とみつばち」
第3回 西城秀樹「情熱の嵐」
第4回 あいざき進也「君のハートに火をつけて」
第5回 沢田研二「追憶」
第6回 追悼の意をこめて西城秀樹「ラスト・シーン」
第7回 郷ひろみ「洪水の前」
第8回 チューリップ「心の旅」
第9回 あいざき進也「シンデレラは6月生まれ」
第10回 沢田研二「ウィンクでさよなら」
第11回 フォーリーブス「ブルドッグ」
第12回 松本ちえこ「恋人試験」





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